エンターテインメントと体験の架け橋
Focus
誰もが楽しめる音楽へ
暑い夏を熱狂させる一大イベント、音楽フェス。日本でもフジロックやサマーソニックをはじめ、多くの人々がそこでしか味わえない臨場感を楽しんでいる。
とはいえ、誰もがこの体験を同じように味わうことは難しい。たとえば、耳の聞こえない人ではどうだろうか。このようなハンディキャップを抱える人々に、音楽へのアクセスを提供する『Not Impossible Labs』という会社がある。開発しているのは、振動するデバイスが取り付けられたベストで、肌で躍動感を感じるという新しい音楽体験だ。
また、音楽フェスの会場ではその他にも、スクリーンに表示される字幕、ノイズを軽減するヘッドフォン・耳栓など、誰もが音楽を楽しむための取り組みが行われている。
このような話は決して障がいの有無だけに限らず、私たちの身近な生活にも存在している。日本語字幕のおかげで観ることのできる海外映画、ルールを知らなくても観戦できるラグビーの実況システムなど。エンタメという身近な話題を観察することで、アクセシビリティへの新たな視点が得られるかもしれない。
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